2021年4月28日水曜日

研究会担当引き継ぎ事項

経済学会研究会2020

(1)テレワーク研究会(4月)
(2)経済学会研究会再開の趣意書(7月)
(3)経済学会研究会開催(7月〜10月)

テレワーク研究会のお知らせ

(國學院大學経済学会 野村総務委員長より)

経済学部教員各位

 國學院大學経済学会総務委員会責任者で研究会担当の野村です。

 総務委員会としてテレワーク研究会を立ち上げることにします。

 研究テーマは次の通りです。

「テレワークせざるを得ない状況の長期化をにらんで、教育研究活動のあり方を見直す研究」

(1)直近ではオンライン授業の対応があります。実際の教育業務は、教務部および学部教務委員会の指示に沿って行われます。したがってZoom活用についてのサポートはいたしません。Zoom活用のサポートは学部教務委員会の方にお願いします。

 しかし最終的にはリアル授業と同じく授業内容および成績評価は教員の裁量に委ねられます。当研究会では認知科学・学習科学などの知見や情報環境の実態についての研究を参照しつつ、テレワークとしての教育活動全般について議論したいと思います。

(2)さらに各種研究学会においてもオンライン上で実施する流れがあります。現時点においては緊急対策として実施されつつありますが、場所と時間と身体の制約から比較的自由であることから、グローバル時代においてオンライン上での研究活動が今後さらに加速する可能性があります。日本語圏ではすでに25年の歴史がありますが、メールとメーリングリスト主軸からすでにソーシャルメディア主軸の時代に移行しています。これがさらにどうなるのか。どうあるべきなのか。印刷媒体主軸で構築されてきた学問と科学がどのような地殻変動を起こすのか。こういう議論をしたいと思います。

(3)非常事態でなくてもテレワークのメリットはありますが、紙媒体の書類や印鑑仕事や機密データ持ち出し禁止などの問題が数多く残っています。大学はかなり遅れているように思いますが、今後は学内外の業務についても見直しが迫られるでしょう。また、音楽聴取においてパッケージからライブへの転換あるいは関連付けに見られるように、一種の反動として働き方に身体性を復権させる動きも出てくるにちがいありません。この問題についても議論したいと思います。

 以上三点を研究課題とします。新型コロナウイルスによる危機的状況が終息したとしても、完全に元に戻ることはないとの見通しの元にテレワークの問題を問うていきたいと考えます。

 テレワーク研究会の当面の活動手順は次の通りです。当初は研究会を立ち上げたのちにメンバーで話し合いをして決めるつもりでしたが、あらかじめ決めておきます。

(1)研究会の趣旨に賛同して積極的に活動していただける方を募集します(本メール)。

 テレワーク研究会参加希望者は、次のフォームに登録して下さい。試しにスマートフォンでQRコードを読んでみて下さい。

https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=BfaAc2NV6EG6m97A2Ypumo1RW8RTEDxIlxyZ9RxxPwZUNjQ4UDc3Q0oxQ1cwUFRPU0NFSjBCQU9YUS4u

とくに既定の約束事が決まっているわけではありませんので、個別のご質問は研究会の中で情報共有しながら議論したいと思います。

念のための連絡先 R707FF@kokugakuin.ac.jp

(2)オンライン上に研究環境を構築します。野村が「表現プラットフォーム」として整備してきたクラウドサービスは、いずれも画像・動画・音声・Office書類の共有が無制限にできてチャットでも議論できるプラットフォームです。テレワーク研究会ではその中からWorkplaceを使用します。これはFacebookの業務用プラットフォームです。これに関してはアカウント登録が必要です。野村から招待メールを送信します。

(3)Workplaceを研究会の研究基盤として研究会メンバーで具体的な議論を進行させます。この活動自体がテレワークとしての研究活動そのもののひな形になります。プラットフォームは他にも用意してありますので、必要に応じて使用して下さい。一昨年度の学部共同研究で制作したマニュアルがあります。

https://www.communicationdesign.jp/2020/04/10.html

(4)機能上、オンライン上のコミュニケーションは24時間可能です。これが働き方改革に逆行するものであるかどうかを吟味しつつルールを作っていきましょう。合い言葉はこれです。

#学びを止めるな

経済学会研究会再開の趣意書

総務委員会委員長(研究会担当)野村一夫

経済学会研究会を再開します。

そもそも学部において研究会が可能なのでしょうか。研究所のような活動が学部においても可能なのでしょうか。そしてまたその意義はどこにあるのでしょうか。

この点は必ずしも明確にはされてきませんでした。ここのところ研究会が低迷してきたのは、本来そうした議論がなされてこなかったことに起因するのでしょう。

学内業務を減らす観点からは研究会を廃止するという選択肢もありえます。ここ数年間を顧みれば、経済学会として事実上そういう選択をしてきたと言えます。改めてそういう決議をするのであれば総務委員会としても従います。

今年度の総務委員会としては、そういう選択肢にはいくつかの問題があると考えます。

(1)『国学院経済学』掲載論文についてのレビューがまったくない。レフェリー通過論文については、その議論も含めて報告がなされた方がよい。

(2)学部共同研究は毎年総額80万円の枠内で行われているが、その成果が学部として共有されていない。

(3)国内派遣研究および国外派遣研究の報告が学部内で共有されていない。

(4)新規採用教員および昇格した教員の対等な報告会がない。採用人事の際の業績審査は対等な研究会とは異質なものであるから、同僚としての研究活動報告は別になされるべきである。

(5)毎年スタッフによる著作の刊行は続いているが、学内ではエールも批評もない。

要するに、研究活動については系統的な意見交換も情報共有もなく、採用された際の業績審査の記憶だけで相互理解をしたことになっている。総務委員会は、この薄い相互理解のままでいいとの都市的なメンタリティが支配する学部でよいとは考えません。

コロナ禍の現時点において抜本的な改革をする時期ではないので、暫定的に仕組みを整えて行くことにします。

前期後期ともZoomあるいはWorkplaceでのオンラインミーティング形式で定期的に行います。

授業が分散していることを鑑み、会議日である水曜日におこないます。午後12時30分から1時30分の「ランチタイム研究会」か、午後5時から6時にかけての「放課後研究会」のいずれかに行います。これは報告者の都合によって調整します。

報告者は毎回お一人とします。準備と司会は総務委員会が担当します。

報告希望者を優先します。希望者がおられない場合は、各種研究助成を受けられた方に順次お願いします。これらの方には報告義務があります。経済学会研究会としては、当研究会で報告したことをもって「報告義務が果たされた」と内外ともに認定されるように次の仕組みを作ります。

(1)配付資料・録画などすべての記録を残してアーカイブします。

(2)リアルタイムで参加できなかった方の反応、時間差の反応も取り込めるようにします。オンデマンド方式。

(3)報告要旨などをテキスト化して保存します。

(4)連絡や調整を含めて以上のことを担当者の負担なく行うためにワークプレイス上に「研究会ネットワーク」を作ります。ワークプレイスではビデオ会議もチャット感覚でできるのでzoomが使えない場合もすべてここで実施できます。

報告内容について。

専門性の高い研究学会と異なり、経済学部とはいえ学部スタッフの専門分野は異なります。なぜならカリキュラム上の科目担当者として採用されているからです。なので学部は小さな学際領域とみなすべきなのです。したがって研究会での報告も自ずと独特の性格を帯びます。

(1)各分野の領域仮説を共有していないので、そこから説明する必要があります。→めんどう

(2)必ずしも新規内容である必要はありません。研究学会で報告済みの内容でかまいません。

(3)同僚としての理解を深めるための研究会でもあります。論文的な内容以外にも実務的な仕事についての報告も歓迎します。

(4)長期的な研究や著作執筆の場合は研究計画と途中経過を報告してください。事後的な成果報告だけではなく事前の予告編があってもいいと考えます。これは小さな研究会ならではの活動です。

研究会ネットワーク。

すでに総務委員会は打ち合わせなどの業務をWorkplaceに移行しました。この文章もWorkplaceに直接書いています。細かなやり取りはWorkChatで行っています。メールのやり取りに較べてはるかに快適で議論も日々前に進みます。

研究会もすべてペーパーレスかつオンラインベースで進行させます。これによって総務委員会の負担が一気に軽くなり、毎週とまでは行かなくとも、むりなく日常的に研究会を開催できます。

登録はかんたんです。総務委員会・野村から招待メールを送ります。ご自分でパスワードを設定して登録して下さい。まず「研究会ネットワーク」グループに所属していただきます。公開ウェブではありませんので、最初にブラウザにブックマークを付けておいてください。日程調整や資料等の保存はすべてこちらで一元化します。

WorkplaceはFacebookの業務用プラットフォームです。これまでは「表現プラットフォーム」の一翼として学部共同研究・特別推進研究助成のプロジェクトで使用してきました。野村ゼミとFAとで200名超の学生が使用してきました。とくに難しいものではありません。アカウント取得後であれば、これまでのいくつかのグループ内の見学もできます。また、クラスやゼミ単位での登録も可能です。

実施期間。

コロナ禍によりしばらく空白が続いていましたので、研究会の候補日を毎週水曜日として、7/23から始めたいと思います。夏休みもやりましょう。教員としてではなく研究者集団として日常的に交流を続けていきたいと思います。

国学院大学経済学会2020開催

 以上のような再確認ののち、研究会を夏期休暇から秋にかけて8回ほぼ連続でおこなった。内容は以下の通りである。

国学院大学経済学会 2020 年度 第1回研究会
報告者 高橋克秀先生
テーマ コロナ封じ込めに成功した台湾
2020 年 7 月 29 日(水) ランチタイムセッション
12 時 30 分〜13 時 30 分 Zoom 開催

国学院大学経済学会 2020 年度 第2回研究会
報告者 野村一夫先生
テーマ YouTube 考古学と動画体験
2020 年 8 月 6 日(木) ランチタイムセッション
12 時 30 分〜13 時 30 分 Zoom 開催
国学院大学経済学会 2020 年度 第3回研究会
報告者 尾田基先生
テーマ  新事業正当化における比較対象設定の創造性
2020 年 8 月 12 日(水) ランチタイムセッション
12 時 30 分〜13 時 30 分 Zoom 開催
国学院大学経済学会 2020 年度 第4回研究会
報告者 安達有祐先生
テーマ  Why did highways cause suburbanization? The role of highway congestion
2020 年 8 月 26 日(水) ランチタイムセッション
12 時 30 分〜13 時 30 分 Zoom 開催

国学院大学経済学会 2020 年度 第5回研究会
報告者 小野正人先生
テーマ アンケート調査からみた経営学部生の状況
2020 年 9 月 2 日(水) ランチタイムセッション
12 時 30 分〜13 時 30 分 Zoom 開催

国学院大学経済学会 2020 年度 第6回研究会
報告者 根岸毅宏先生
テーマ「日本の経済」でのグループワークを取り入れた授業実践
2020 年 9 月 16 日(水) ランチタイムセッション
12 時 30 分〜13 時 30 分 Zoom 開催

国学院大学経済学会 2020 年度 第7回研究会
報告者 高木康順先生
テーマ 企業の労働需要と組合
2020 年 9 月 23 日(水) ランチタイムセッション
12 時 30 分〜13 時 30 分 Zoom 開催

国学院大学経済学会 2020 年度 第8回研究会
報告者 杉山里枝先生
テーマ アメリカ・ニューイングランド地方における繊維産業の発展と女性
労働
2020 年 10 月 14 日 (水)放課後セッション
17 時 10 分〜18 時 10 分 Zoom 開催

ここはローテクだが、誰よりも高く跳べ!

1年前の今ごろ書いたもの。たいして変わらない。
***
何より感染を止めるのが先決。
だからキャンパスは閉鎖。
しかし授業をやらないと学生に不利益が生じる。
他方、単位制は何も変わりない。
非接触で授業をやるとなるとオンライン授業しかない。
オンライン授業と言ってもZoomだけではない。

原則は次の5つだ。
(1)統一方式ではなくメニュー方式。
ツールやプラットフォームを1つに決めない。多様なメニューとして具体的に提示して担当教員が選択できるようにする。それぞれの選択肢について詳細な手順を説明する。
(2)単位認定の基準を明確にすること。
学修時間なのか成果物なのか。大勢はZoomやTeamsやHangoutなどを使用して時間割通りのオンライン授業をすることでリアル授業の学修時間をそのまま置き換えるという流れだが、各主体の実行の確実性が担保できない。なので毎回の成果物の平常点評価が適切ではないか。少なくとも、そういう選択肢を認めてほしい。Office365のFormsとGSuiteのFormsのようなサービスを利用すれば大量のリスポンスもスプレッドシートに収まる。こういう仕組みをすべての教員に提供してサポートしてほしい。
(3)同期は必ずしも必要ではない。
非同期で期間を設定するべきである。上流から下流まで似たような時間帯にオンライン授業をするとトラブルが続出するのは目に見えている。とくに初めての経験になる大学ではカオスになって各主体の不満が感染爆発しかねない。非同期主軸でいいと思う。
(4)秘伝のタレは2度捨てる。
オンラインではリアル授業のノウハウは使えない。「これじゃあ、これができないじゃないか」という発想はまちがっていて、むしろツールやプラットフォームに即して講義内容を1から再構築する方がむしろ楽だと思う。経済学部でアンケートすると、LINE100%とInstagram80%とTwitter60%ができる。私自身は授業用TwitterアカウントとEvernoteの共有リンクだけでやるつもりだが、新しいお弁当箱に得意な料理を詰めるという発想でやれば楽しい作業になる。
(5)教員がいち早く適応して準備しないと大量の不合格者が出かねない。全学的に大量の留年を生じさせかねない。なので大学は早くメニューを提示してほしい。早く、だ。このさい、スキルのないトップダウンではなく、スキルのある教員からのボトムアップが必要。ここでやってるようにアイデアや経験値を学内募集すればいい。大学管理者は素早く決断することで、教員に楽しみながら試行錯誤できる時間と環境を作ることができるはず。

この5点を前提に次の手順を考えてみよう。使えるツールは何でも言い。こういうときはブリコラージュで行くしかない。
(1)スマートフォンは必須。
学生は全員が持っている。スマホを使えない教員はすぐにスマホを使えるようにしなければならない。そんな人はいない? いや、けっこういるんだよ。セキュリティを担保する2段階認証でもスマホは必要。
(2)学生には画面の大きなマシンを推奨。
モバイルファーストで授業を提供するとしても、スマホの画面はやはり小さい。大事な情報を見逃すことも多い。なのでパソコンかタブレットも使えるように推奨する。ウェブベースでやる場合には、格安なChromeBookAmazonFireも使える。
(3)本学においてデフォルトで使用できるのは次の3つ。
K-SMAPYⅡ(学内専用教学システム)
Microsoft365(旧称Office365)兼任講師も専任教員と同等の設定をすることが必要。
GSuite(使用はしていないが登録はしてあるらしいので全学生・兼任講師を含む全教員を登録することが前提)
(4)一般的なクラウドサービスも駆使する。多くは教員の個人登録でよいが、大学としてサポートが必要。
Zoom
LINE
LINE@
Twitter
Facebook
Facebookページ
Workplace
Stock
Instagram
Pinterest
Tumbler
ここらあたりは教員の裁量でよい。