2020年4月5日日曜日

オンライン授業のために


国学院経済の野村です。オンライン授業、どこも泥縄対応になるのは仕方ないですね。
しかし具体的なツールやプラットフォームの選定・実装・サポートにあたり、いくつかの原則が何度も問われているように思います。そこを明確にしておかないと教員も学生も混乱するのではないでしょうか。
私自身はヒラの教員として、オンライン授業に関する大学管理者の考え方は、こうあってほしいと願っています。
(1)統一方式ではなくメニュー方式。
ツールやプラットフォームを1つに決めない。多様なメニューとして具体的に提示して担当教員が選択できるようにする。それぞれの選択肢について詳細な手順を説明する。
(2)単位認定の基準を明確にすること。
学修時間なのか成果物なのか。大勢はZoomやTeamsやHangoutなどを使用して時間割通りのオンライン授業をすることでリアル授業の学修時間をそのまま置き換えるという流れだが、各主体の実行の確実性が担保できない。なので毎回の成果物の平常点評価が適切ではないか。少なくとも、そういう選択肢を認めてほしい。Office365のFormsとGSuiteのFormsのようなサービスを利用すれば大量のリスポンスもスプレッドシートに収まる。こういう仕組みをすべての教員に提供してサポートしてほしい。
(3)同期は必ずしも必要ではない。
非同期で期間を設定するべきである。上流から下流まで似たような時間帯にオンライン授業をするとトラブルが続出するのは目に見えている。とくに初めての経験になる大学ではカオスになって各主体の不満が感染爆発しかねない。非同期主軸でいいと思う。
(4)秘伝のタレは2度捨てる。
オンラインではリアル授業のノウハウは使えない。「これじゃあ、これができないじゃないか」という発想はまちがっていて、むしろツールやプラットフォームに即して講義内容を1から再構築する方がむしろ楽だと思う。経済学部でアンケートすると、LINE100%とInstagram80%とTwitter60%ができる。私自身は授業用TwitterアカウントとEvernoteの共有リンクだけでやるつもりだが、新しいお弁当箱に得意な料理を詰めるという発想でやれば楽しい作業になる。
(5)教員がいち早く適応して準備しないと大量の不合格者が出かねない。全学的に大量の留年を生じさせかねない。なので大学は早くメニューを提示してほしい。早く、だ。このさい、スキルのないトップダウンではなく、スキルのある教員からのボトムアップが必要。ここでやってるようにアイデアや経験値を学内募集すればいい。大学管理者は素早く決断することで、教員に楽しみながら試行錯誤できる時間と環境を作ることができるはず。

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